【慶應理工学部新入生向け】時間割組みで後悔しないための、般教の取り方 11 箇条
はじめに
この記事においては、一般教養科目(以下、「般教」と表記)の取り方のアドバイスみたいなものを紹介します。事務的な申請方法ではなく、どのように時間割を組めば良いかを紹介する記事になっています。慶應義塾大学に入学する新 1 年生に向けた記事です。
基本的には理工学部に入る方に向けた記事になっていますが、全学部共通の内容も多いので、他学部の方も参考にしていただければと思います。
- はじめに
- その 1:興味のある内容を取る
- その 2:試験かレポートか
- その 3:1 限は空けた方がいい
- その 4:2 限か 3 限は空けた方がいい
- その 5:楽単狙いもほどほどに
- その 6:1 限から 5 限まで全部入れないように
- その 7:語学の前は空けたい
- その 8:通年の講義は通年で
- その 9:「潜る」のも 1 つの手
- その 10:遠慮せずに申請してみよう
- その 11:教職狙いは「体育」と「法学(憲法を含む)」を忘れずに!
- おわりに
- 余談:バイトしたい時、土曜日の講義を受けるか迷った時
その 1:興味のある内容を取る
まず、これが一番重要なことです。この後で「この時間は空けた方がいい」等のアドバイスをしていきますが、基本的には興味のある講義を取るというのが全てです。興味があるならば、多少の不都合は犠牲にしてでも取る価値があります。逆に、「興味はないけど、楽に単位が取れるって聞いたから」といった理由で講義を取ると、後々後悔することが多いです。説明などを聞いて、面白そうだと思う講義を受けましょう。
その 2:試験かレポートか
講義の成績を左右する要素として一番大きなものは「試験」と「レポート」です。講義によっては「小テスト」「出席点」などが重視されることもありますが、大半の講義は試験かレポートによって成績が決まります。
試験とレポートの両方から成績を決めるという講義もありますが、基本的には試験かレポートのどちらか片方によって決まります。学期末試験で成績を決める場合はレポート課題がほとんどなく、逆にレポート課題で成績を決める場合は学期末試験がない、というパターンが多いです。
理工学部の 1 年生は学期末に試験のある教科がかなり多いです。普段の必修の講義に不安のある人は、学期末試験で成績が大きく左右される般教は避けた方がいいかもしれません。逆に、長い文章などを書くのがあまり得意ではないのなら、レポートで成績が決まる講義は避けるべきです。最も、苦手を克服するためにあえて取る、という手もあるので、必ずしもそうすべきというわけではありません。
ちなみに春学期の初回授業は、一般教養科目は授業内容の説明・紹介になります。90 分間の講義が前半 35 分、移動時間 20 分、後半 35 分に分けられ、各時限ごとに講義 2 つまで説明を聞くことができるようになります(必修科目は基本的に初回から 90 分間の講義です)。この際、抽選に落ちてやむを得ず履修するなどの場合以外は、絶対に説明を聞いて講義を履修すべきです。説明を聞いていない講義を「楽単だから」などの理由で申請するのは危険です。希望人数次第では、初回講義の時点で履修可能者の抽選を始めることもあります。受けたい講義の初回には絶対に出るようにしましょう。
その 3:1 限は空けた方がいい
大学生になると、レポートや課題などの作業、またサークル活動や食事会などによって、夜更かしする機会が多くなります。そうなると、とにかく朝が辛くなります。さらに言えば、別に夜更かししなくとも朝はとても辛いです。「自分はとても朝に強い人間だ!」という自負がない限りは、1 限に般教を入れるのは避けた方がいいです(もちろん、先述の通り興味があるなら取るべきです)。必修の場合は、諦めて頑張って起床しましょう。
特に、「レポート提出日」など、前の日に間違いなく夜更かしするであろう日の 1 限は空けておくべきです。レポートを計画的にこなせる人間ならばその必要はありませんが……。
その 4:2 限か 3 限は空けた方がいい
2 限と 3 限の間、12 時 15 分から 13 時までの 45 分間は昼休みになっているのですが、この時間は学食はもちろん、生協のお店や近くのコンビニ、駅周辺のラーメン屋やレストランなど、どこも非常に混雑します。ゆっくり好きなものを食べたいなら、昼休みの前後の 2 限か 3 限のどちらかは空けるようにすると良いでしょう。授業中ならば、学食なども比較的空いています。
一応、講義で使用されていない空き教室で食べるという手があります。ただし、弁当などを持ち込んでいない場合は、混み合うコンビニに並んで別途昼食を購入する必要があります。空き教室で食べるなら朝のうちに昼食を買っておきましょう。
ちなみに、塾生会館にある各サークルの部室で食べるという手段もあります。サークルの部室は、入ることができる人が限られているので、昼休みでもあまり混雑しません(サークルにもよります)。塾生会館は生協のお店の隣にあるので、生協に買い物に行ったり、生協横の電気ポッドや電子レンジを利用するのにも向いています(生協が昼休みに混雑するという問題はどうしようもありませんが)。塾生会館を利用するためには、塾生会館に部室を持つサークルに入会する必要があります。もちろん、この宇宙科学総合研究会 LYNCS にも部室がありますよ!
その 5:楽単狙いもほどほどに
単位を比較的容易に取得できる講義は「楽単」と呼ばれます。先輩などに噂を聞く人も多いのではないでしょうか。もちろん、課題が少ないとか、簡単に高評価がもらえる講義が存在するのは事実です。ですが、そういった情報は多くの生徒に伝わっているので、当然希望者が殺到します。結果として、楽単と呼ばれる講義では、希望者が教室の収容人数より多くなり、抽選が行われることがほとんどです。そのため、楽単ばかりを狙うと、全て抽選に外れてしまい、単位が足りなくなったり、取りたくもない講義を取らなければならなくなったということになりかねません。楽単を狙ってはいけないとは言いませんが、抽選に外れた時のことも考えるようにはしましょう。
また、講義の内容は毎年少しずつ変わります。去年までは楽だったけど今年からは大変、ということもあるので、「簡単だから」という理由で講義を取ることはあまりお勧めしません。
その 6:1 限から 5 限まで全部入れないように
慶應義塾大学の講義は基本的に 1 日 5 限まであります。講義をサボったとかずっと寝てるとかでもない限り、講義を受けるという行為は非常に体力を使うものです。1 限から 5 限までの全てに講義を入れるのはあまりお勧めしません。最低でも 1 限分は休みがあるといいでしょう。
その 7:語学の前は空けたい
慶應義塾大学理工学部の1年生は、英語の講義が週 1 回、第二外国語の講義が週 2 回あります。英語は担当の教員次第ではありますが、第二外国語だとかなり多くの講義で定期的に小テストがあります。語学において小テストは成績にかなり影響することが多いので、できるだけ高得点を取りたいところ。その時に、語学の前のコマが空いているか否かというのはかなり重要です。授業前の 90 分で勉強を済ませろとは言いませんが、授業直前の 90 分を丸々小テスト勉強に当てられるというのは、かなりのアドバンテージになります。第二外国語の前は講義を入れずに空けておけると良いでしょう。
その 8:通年の講義は通年で
例えば、「哲学」などの科目は「哲学 Ⅰ」「哲学 Ⅱ」のように、春学期・秋学期の両方に講義があります。この時、大半の授業では Ⅰ と Ⅱ の内容は繋がっています。そのため、「哲学1だけを取る」というのはあまり問題がありませんが、「哲学 Ⅱ だけを取る」というのはかなり厳しいものがあります。また、講義の内容は毎年少しずつ変わるものなので、「1 年生で哲学 Ⅰ 、2 年生で哲学 Ⅱ だけ取る」というのも、うまくいく保証はありません。できるならば、通年で受けられる授業は通年で受けてしまえると良いでしょう。
もちろん、春と秋で授業内容がガラッと変わるので、秋だけ受けても全く問題ないという講義も存在します。そこは、説明をちゃんと聞いて判断しましょう。
その 9:「潜る」のも 1 つの手
「潜る」というのは、その講義を履修しているわけではないけれど、履修者と一緒に教室で講義を聞くことです。言ってしまえば勝手に聞いてるだけです。当然、潜っている講義でどんなに頑張っても単位は来ません。
この行為のメリットは、テストや課題を気にすることなく講義を受けられるということです。「この講義興味あるけど、これ以上テストのある教科は増やせないなあ」「すごく面白そうな講義だけど、課題が厳しいって聞くし不安だなあ」という時には、講義に潜ることをお勧めします。ただし、当然のことではありますが、人が多い場合には本来の履修者に席を譲るようにしましょう。
その 10:遠慮せずに申請してみよう
講義は、一度申請してそれが通れば絶対に受けなければならない、というわけではありません。「履修取り消し期間」というものがあり、講義を取り過ぎた! と思ったら、後から取り消すことができます。遠慮せずたくさん申請した方が、選択肢も増えて良いと思います。取り消す作業が面倒だから確実に取れるやつだけ最低限申請する、という考えもできますが。
その 11:教職狙いは「体育」と「法学(憲法を含む)」を忘れずに!
教職、つまり教育職員免許状の取得には、各学科の必修とは別に必要となる単位が存在します。これらは基本的には 2 年生以降で取得できるようになるのですが、「体育」「法学 Ⅰ(憲法を含む)」「法学 Ⅱ(憲法を含む)」に関しては 1 年生の頃から受けることができます。教職課程は非常に多くの単位が必要で、2 年生以降はものすごく忙しくなるので、「先生になりたい!」という人はこれらの科目は絶対に 1 年生の間に取っておくべきです。
また、体育は 1 学期分の授業1つにつき(例外もあるが基本的には)1 単位で、教職には 2 単位が必要になるのですが、このうち半分は必ず実技科目でなければいけません。申請の際には注意しましょう。
注意:必要単位についての情報は 2018 年度のものです。大きな変更があった際には更新するよう努力しますが、念の為正確な情報は各年度ごとに確認をお願いします
おわりに
多分、上のアドバイス全てを守って時間割を組むというのは物理的に不可能だと思います。なので「部室あるサークルに入ったし 2 、3 限連続でも良いかな」「家近いし 1 限入れても良いかな」という風に、自分の状況と照らし合わせて、ある程度妥協しながら時間割を組んでいきましょう。
最後にもう一度言いますが、基本的には「興味のある講義を取る」というのが全てです。興味があるならば、例え上の項目のどれかに反していたとしても絶対に受けた方が得です。ここで記述した取り方のアドバイスは、あくまで迷った時の簡単な指針として見ていただければと思います。
余談:バイトしたい時、土曜日の講義を受けるか迷った時
大学生になってからバイトを始めるという人も多いと思います。基本的に、夕方のシフトで平日にバイトを入れるなら、その日の 4 、5 限は講義を入れずに空けておくと良いでしょう。バイト先が大学に近いので5限だけ空けておけば大丈夫、ということもありますが、4 限も空けておけると安心です。
また、慶應義塾大学では土曜日にも般教の講義があります。必修はないので講義を入れずに土曜日は休みにするという人がほとんどですが、講義内容に興味があるなら受けてみるのも良いと思います。土曜日は人が少ないので、食堂やメディア(図書館のこと)も比較的快適に利用できますよ!