TrelloとSlackで学生団体公式アドレスの受信メールを一括管理している話
この記事は、LYNCS Advent Calendar 2018 1日目の記事です(大嘘)。
こちらの記事は、今年の三田祭で配布させていただいた部誌「Escape Velocity Vol.2」に掲載した記事の公開版となっています(内容はほぼ同じです)。
今年の部誌は大変好評をいただき、無事完売(売ってない)しました! ご来場くださった皆さまありがとうございました。来年もぜひLYNCSのブースにお越しくださいませ。
部誌制作のあれこれはこちらの記事で読めます↓ lyncs.hateblo.jp
はじめに
総務部SE(システムエンジニア)課は、LYNCSで利用するWebサービスの管理や公式サイト、団体内Wikiの運用などを担当するチームです。LYNCS内で新しいツールやサービスが導入される際は、大体SE課が黒幕です。
今回は、タスク管理ツールのTrelloと業務コラボレーションツールのSlackを活用すると問い合わせメールにみんなで対応できるようになるよ、というお話です。
ツール導入の経緯
LYNCS内部での主な連絡手段はSlackですが、外部の関係者の方や団体様とは公式Gmailアドレスでやりとりします。2016年までは、会員が各自公式アカウントにログインしてチェックしていました。
団体の規模が拡大してくると、それぞれのメールに対応できる人が限られてきます。しかし、全員が常にメールを見ているとは限らず、重要なメールへ対応できない・メール対応する人の負担が増すといった事態が危惧されました。
そこで、Slackに#email
というチャンネルを作り、公式Gmailで受信したメールを通知することになったのです。
IFTTTを使ってみる
2017年1月、SE課メンバーによりIFTTT連携によるメール受信通知が始まりました。IFTTTとは、異なるWebサービス間の連携を設定できるサービスです。「If A Then B」という形で設定すると、Aが発生した時にBが自動で実行されます。
GmailからSlackへの連携により、メールが届くと画像のように#email
チャンネルへ通知されます。これで大事なメールを見逃さずに済むようになりました。
Trelloを使ってみる
IFTTTのお陰でメールチェックの体制はできましたが、返信などの対応状況は結局Gmail側の既読 or 未読で管理されていました。担当する人以外がメールを開いた場合、きちんと未読に戻す必要があり煩雑です。また、誰が対応しているのかが聞かないと分からない点も問題でした。
IFTTT導入から半年ほど経った頃、Trelloを使う案が浮上します。Trelloは高機能なタスクリストサービスで、チームでリストを共有してラベル・担当・期限などを管理できます。LYNCSではプロジェクトの進捗管理にTrelloを活用していました。
Trelloには、タスクを表す「カード」をメールで追加できる機能があります。専用のアドレスにメールするだけで、新しいカードが作られるのです。このアドレスにGmailのメールを転送すれば、タスクと同じようにメールを扱えるはずです。
TrelloからSlackに通知する機能(画像参照)もあり、IFTTTの代わりとして使えたので、早速乗り換えることになりました。具体的な設定手順は、以下のブログ記事をご覧ください。
Trelloにメールを転送すると、Trello側で内容はもちろん添付ファイルまで確認できます。そのうえ、ラベルや担当者、期限の情報を加えることもできます。メールチェックのためにGmailを開く必要が完全になくなりました。
現在の運用状況
ここからは、実際の画面を見ながらLYNCSでのメール管理体制を見ていきます。画面で横方向に並んでいる枠は「リスト」と呼ばれ、カードを並べて入れて置くことができます。#email
ボードでは、対応状況に応じて5つのリストを使い分けるようにしています。
リスト構成
- 新着
- 新しいメールが自動で追加されるリストです。
- 気がつくとここにメールが溜まっています……。
- 要返信
- 返信が必要なメールの中で未対応のものが入ります。
- 担当者や期限を設定することもあります。
- 対応中
- 誰かが対応していたり、返信や確認を待っていたりするメールです。
- 募集
- イベントなどの告知や募集のメールが入ります。
- 該当するメールも見にくる人も少なく、今後廃止となるかもしれません。
- 対応済・対応不要
- もう見る必要がないメールはここに移動します。
- 定期的にアーカイブ(非表示)にすると、見た目がスッキリします。
カード詳細
カードを開くと、詳細な情報を閲覧できます。メールの本文は①の「詳細説明」に、添付ファイルは②の「添付〜」に自動で登録されます。また、スレッド内で返信が続く場合は③のようにコメントとして追加されるので、会話の流れも問題なく追うことができます。
右側の④では、担当者・ラベル・期限などを付与できます。ラベルは当初UNISECや三田祭など要件の種類に応じて付けていましたが、一々手作業で付けるのが面倒なのであまり使われなくなりました。
Slack通知
Slackには、最近メッセージに直接返信できるスレッド機能が実装されました。この機能によって、Slackから離れずともメールにコメントできるようになりました。
また、メッセージを他のチャンネルに共有できるため、「これどうなってますか?(メールの内容)」のような問い合わせもワンタッチで可能です。
最近では、外部の方にお送りするメールの内容も#email
チャンネルで添削することが増えています。
Trelloメール管理Tips
Trello自体のメール通知は切る
共有アドレスにTrelloの通知が届く設定だと、カードを消した通知のメールでカードが増えてしまうスパイラルに陥るので切りましょう。
Trello自体に限らず、Twitterなど通知が多いサービスのメール通知も極力無効化しています(LYNCSのTwitterに関しては@つきメンションとDMのみメール通知)。
メールマガジンは原則停止
メールマガジンのように送りっぱなしで対応を求めないメールは、対応が必要なメールの邪魔になります。読みたい人が個人のアドレスで登録すれば問題ないので、共有アカウントでは原則停止するようにしました。
おわりに
いかがでしたか? 団体や複数人でメールアカウントを共有している方々には有効な方法だと思います。
また、個人のメールでも、タスクに直結するものはTrelloで管理すると便利かもしれません。筆者はGmailのフィルタで研究室関係のメールだけをTrelloに送って快適なタスク管理生活を送っています。
宇宙科学総合研究会 SE課は、技術を使って活動を楽にすることを目指して日々 時々活動しています。
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